行田見聞録

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柳の湯の解体現場をみてみた

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行田市忍にある(あった)柳の湯が、現在解体されています。

柳の湯は、明治大正期に活躍した田山花袋の『田舎教師』(1909年)にも出てくる歴史のある銭湯でした。ここしばらくは営業していず、煙突の上まで絡まる蔓草が物悲しさを醸し出していました。
柳の湯1
柳の湯4
解体しているとの情報が入ってから少し時間が経ってしまったので、もうずいぶんと工事は進んでいました。浴場の壁に描かれていたであろう絵ももう壊されていて、残念。

柳の湯2 柳の湯3
古材がまとめられていましたが、これはこの後破砕しチップ化される運命でしょう。浴室のタイルもコンクリートと一緒に破砕されて、再生砕石として使われます。

柳の湯5 柳の湯8
見に行った時には、ちょうどボイラーらしき物を解体していました。

柳の湯6 柳の湯7
新しい古いにかかわらず、建物の解体を見るのは悲しいですね。

前述の『田舎教師』の中に、『綺麗な女中のいる料理屋 』として出てくる魚七は数年前にセブンイレブンに変わり、その向かいの柳の湯は今回取り壊し。『行田印刷所』のモデルといわれる今津印刷所は、新町アーケード街の一画で今も営業しています。

柳の湯のあった場所はここです。

元柳の湯

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