先日の行田八幡神社に続き、忍城下七福神巡りその2として成就院に行ってきました。七福神の中では、長寿福徳の神の寿老人になります。
御本尊は不動明王。天正年間に僘宥阿闍梨(シュウユウアジャリ)という人が当地に住んで堂宇の建立に努力し、慶長年間に竣行したと伝えられている。天正年間=1573〜1592ですから、400年超の歴史があることになります。
境内は広くなく、山門から見渡せるほど。左手に三重塔、右手が庫裡と墓地です。田園地帯にあり、参詣者もなく静かです。
1729年建立 総高11.18m 間口・奥行き2.24m 相輪(上部の金属の棒状のもの)高2.92m 埼玉県指定建造物(S50.3.31指定 指定番号 埼文指第274号)
中西亨著『塔の旅』には、この三重塔に関して以下の記述があります。
この塔は一地方寺院が地方大工の手で建立した特殊な塔で
(中略)
とにかく手なれた宮大工なら考えもつかない手法を用いて、それなりにうまく消化して、一つのまとまった形態に仕上げている。
要するに、塔を建てた経験が(あまり)ない大工さんが、見よう見まねで建ててしまったということでしょうか。
中国からの文化の導入から、文明開化、経済成長時の科学技術の模倣まで、『見よう見まねでなんとかしちゃうからねー』というのが日本人のDNAに染み付いているのでしょうか。
さて、肝心の七福神巡り。ここ成就院には寿老人が祭られています。境内を見回すとそれらしきお社はありません。案内板の類も見当たらないし、さて、どこでしょうか。
三重塔の傍らに小さなお社があったので、手を合わせてみました。
こちらの『七福神』の幟旗のある所にも手を合わせてみました。寿老人だけじゃなく、七福神全員が揃った石像なんですけど、ま、寿老人さんがいることには変わりないし。カーネーションの花が供えてあって、拝石とお供物台(?)も新しいので、忍城下七福神巡りに合わせて整備されたのでしょうか。
本堂の前には、忍城下七福神巡りのパンフレットが掲示されていました。これ、その1の行田八幡神社にはなかったけど、どこで手に入るのかな。
さて、次は福禄寿の遍照院(駒形薬師)です。